こんにちは。畠山です。
先日、新建ハウジングを読んでいたところ、「東京ゼロエミ」の水準が変わるという記事がありました。
早速、調べたところ、10月から基準が変わるようです。
詳しくは公開されていますが、基準が厳しくなるようです。
まずは、現行の規定の申請の状況です。
「戸建住宅」の「件数」は、「水準3」が半数を占めていますね。
また、太陽光設備(PV)も「水準3」は8割近くの方が設置しています。
弊社の注文住宅のお客様は、この「水準3」と「水準2」があり、
太陽光設備は100%載せています。
「集合住宅」は「水準3」と「水準1」が多いですね。
太陽光設備は意外と設置する方が多いなぁという印象です。
ちなみに、「住宅供給事業者の分析」というものもありました。
弊社は5千㎡以下となりますが、申請している「社数」は191社もあります。
申請件数こそ少ないですが、
我々の様な「地域密着 地場の工務店」でも多くの会社が申請しているのかな、
と思いました。
また、分析の表を見て驚いいたのは「水準3」のUa値の高さです。
こちらがその表です。
弊社の場合、内断熱+外側に断熱材を張る「付加断熱」で「水準3」を目指すことが多いのですが、Ua値でいうと0.33~0.37という数値の中でおさまることが多いです。
これが新しい基準の「水準3」だとUa値は0.35以下となります。
(赤のラインです。)
今までは、Ua値「0.46」という規定だったのが「0.35」以下とかなり厳しくなります。
弊社の中山4号棟が「0.43」なので、「水準3」を目指す場合は付加断熱が必須となりそうです。
余談ですが、断熱性能を上げるためには、
1、 断熱材の性能をあげる
2、 窓の性能を上げる
3、 窓の本数を減らすという方法があります。
先日、協力業者さんと話す機会がありましたが、
断熱性能を上げるためか窓の本数が減ったと・・・と話をしていました。
某大手さんもCMでやっていますが、断熱性能が高ければ窓は減らさなくても大丈夫です。
後から窓を付けることは出来なくは無いですが、普通に考えるとやらないことなので、
「ここに窓をつけておけば良かった!」、「断熱性能は高いけど窓が無い家・・・」なんてことにならないように、設計の段階でしっかりと打合せをすることが大切ですね。
さて、Ua値と同じくらい大切なのがBEIの数値です。
現在は0.6以下の基準ですが、ここが0.55以下になりそうです。
BEIは数値が低いほど良く、省エネ性の高い設備を使う必要があります。
上位50%以下は0.55以下の様で、弊社の現行の数値だと0.6を少し下回る位です。
資料を読んでみると、全室床暖房を設置すると数値が大きく下がるようです。
表を見ると「設置状況に」に暖房でエアコン~とありますが、
弊社はエアコンを設置でいつも申請をしていますので、0.5は下回りません。
これを読むと数値を下げるには全居室床暖房が有効になりそうですが、
エアコンよりコストアップになりますので、
どの様にするかは社内で要検討と言ったところですね。
もう一つ。
太陽光パネルは原則設置となるようです。
いずれにせよ、高断熱化、高い省エネ設備の搭載、太陽光パネルの設置は必須になってきますね。
ここに気密性の重要さが入っていないのが、気になるところですが、
「水準3」は要件が厳しくなりそうですがそこは突破出来るとして、
どちらかというと建築費のコストアップが心配です・・・。
コストを考えてギリギリの数値で攻めるか、
それとも突き抜けた数値で攻めるか、本当に悩ましいです・・・。
ちなみに、助成金はあがるようですよ。
よく見ると、水準も呼び方がA~Cとなり、Bの助成金が大きく上がっていますね。
それだけ、この制度に力を入れているということでしょうか。
以上、皆さんの家造りの参考にして頂ければと思います。
本日もお読み頂きありがとうございました!